2010/07/31

選択の自由について

TED Talks : Sheena Iyengar on the art of choosing
を見てちょっと面白かった実験の紹介.
詳しくはリンク先の動画を見た方がいいです.これ以外の話も面白い.


選択の自由のパフォーマンスへの影響についての実験
7歳~9歳の子供を3つのグループに分けて,一定時間アナグラムを解かせる.アナグラムには動物,食べ物等のジャンルがあり,答えを書くためのマーカーにも何色か種類かある.その際,

グループ1:自分でジャンルとマーカーを選ぶ
グループ2:スミス先生(実験部屋にいる他人)がジャンルとマーカーを選んだと思わせる
グループ3:母親がジャンルとマーカーを選んだと思わせる

とグループ毎に条件を変える.実際はグループ2とグループ3にはグループ1の子供が選んだ組み合わせでアナグラムを解いてもらうため,問題の内容に差はない.

アングロサクソン(英国系米国人)の子供
自分で選択をしたグループ1が,他人や親が選択をしたグループと比べて同じ時間内で2倍近くの数のアナグラムを解くことができた.
グループ2とグループ3に差はなし.
グループ3の子供は親が選んだということを恥ずかしく思った子がいた.(You asked my mother?)

アジア系アメリカ人の子供
親が選択したと思っている場合が最も良く,その次に自分で選択した場合,他人が選択した場合がもっとも悪い.
グループ3の子供に,ちゃんと言われたことをやった,ということを親に伝えて欲しいという子がいた.

結論
個人による選択が最善の結果をもたらすのは,その個人,その選択がはっきりと他人とわかれている場合.つまり選択はひとりで行うものだ,選択こそが自分を定義する行動だと思うように育てられた人の場合.全ての人が一人で選択することで良い結果を得られるわけではない.


感想
自分で選択したグループが全体的にパフォーマンスが良くなることは,得意なジャンル,好きな色を選択できる,という理由から理解できます.しかしアジア系の子供の結果は面白い.7歳の頃から,「親に恥をかかせてはいけない,頑張らなくては」という意識があるということでしょうか.そういう文化が根づいていて,結果としてパフォーマンスが上がる以上,誰か信頼している人,信頼されたい人に選択を委ねるのも悪くないかもしれません.

2010/07/24

xPiano 2.0.0 Betaのリリース

本日xPianoをアップデートしました.大幅に色々と変えたのでBeta版として,フィードバックをもらった上で修正を加えて正式版にしたいと思います.

録音と再生
今回のメインの追加機能です.xPianoでの演奏を録音し,再生できるようになりました.
録音方法,再生方法についてはアプリケーション内のヘルプを参考にしてください.

また,xPiano用のページを作成しました.
xPiano
xPiano内で再生できるファイルのサンプル

質問や提案,バグの報告などお待ちしています.

xPiano 2.0.0 Beta is released.

I updated xPiano today. I changed a lot, so it's beta version yet.

Record and Play
The main feature in this update is the function to record your play in xPiano and play it. Please look help in application how to record and play.

And I created Web pages for xPiano.
xPiano
Sample files you can play in xPiano

Feel free to ask questions and make suggestions.
I'll appreciate all your feedback.

2010/07/23

Food.Inc

Food.Incを読み終わりました.電子書籍3冊目.
映像作品の方は見てないです.トレイラーだけ見ました.30秒くらいのところの鶏の成長が恐ろしい...



内容と感想
食品産業に関する包括的な話です.現代食品の健康に対する影響,遺伝子組換え技術の功罪,大企業による農家の搾取,農薬の影響,違法移民の増加,食品業界の政治に対する影響力,家畜に対する非人道的な扱い,食糧危機,温暖化への影響とかとかとか.

何らかの食料問題について興味がある人はもちろん,健康的な食生活に切り替えたいと思っているけど意思が弱くて続かない,という人が読むと効果があるかもしれません.肉や農薬漬けの野菜,ファストフードを食べることが,個人の健康だけでなく地球環境や貧困問題に影響を与える,という考えを植え付けられて,無駄食いする気がなくなります.

第一章はこのドキュメンタリーを作った経緯について.前書きみたいな部分だけど結構長い.

第二章は一つのテーマを一人,もしくは一組織が取り上げて,現状の問題と解決策を提示する形式.この本のメインパートで,内容は濃い.いちいち著者や組織の紹介が入るのが難点.解決策の方はオーガニック食品を選ぼうとか,肉の消費を減らそうとか,同じ内容の場合も多い.

第三章は,特定の問題を取り上げずに,これからどうすればいいかについて何人かの著者が書いている,まとめみたいなパート.

食糧問題に付いて書かれた本を読むのは初めてなので比較はできませんが,包括的にいろいろ学べていい本だったんじゃないかと思います.

2010/07/22

Qtで標準入出力を使う

研究ではだいたいVisualStudio2008+Qtを使ってプログラムを書いているのですが,Qtアプリケーションは普通に起動するとコンソールが出ません.一応

qDebug("%d",out);

みたいな感じで出力はできるのですが,入力の仕方はわからないし,Qtを使わない場合もある事を考えるとなるべくprintfとscanfで済ませたい.

ということでQtアプリケーションでコンソールを出す方法を調べました.
結論としては

QApplication a(argc, argv);

を呼ぶ前に以下のコードを書くことで解決.

AllocConsole();
FILE* fp;
freopen_s(&fp, "CON","w",stdout);
freopen_s(&fp, "CON","r",stdin);

同じファイルで大丈夫なのかとも思いましたが,入力も出力も受け付けてくれます.

2010/07/19

Born to Run

Born to Runを読み終わりました.電子書籍2冊目.
前半は分からない単語が多くてPCの前で読むという悲しい事態に(出先ではKindleではなくKindle for Androidなので内蔵辞書がない).後半30%くらいでようやく辞書なしでも快適に読める程度に分からない単語が減りました.うーん,まだまだ勉強が足りない...
人名と地名がたびたびよくわからなくなったので,Kindleに,単語レベルでのメモ書きではなくて,全体用のメモ書きが欲しくなりました.登場人物リストとかを作りたい.

内容と感想
なぜ人は走ると怪我をするのか?
なぜより栄養のある食事,より良い靴が手に入るようになっても怪我をする人は減らないのか?

こんな疑問を持ち,自身もたびたびランニングによる怪我に悩まされていた著者による,ウルトラランナー達の物語.

この本の面白いところは科学とか,人類学の話を添えて上に挙げた「なぜ」の部分を解説しつつ,レースとランナーを中心に話が展開するところ.ノンフィクション小説.細かい心情描写とかはフィクションかもしれないけれど,ノンフィクションなんてそんなものだと思う.たとえフィクションだって別に構わないんです,面白かったので.

どうやって走るのか,を知りたいなら,もっと実践的で参考になる本はたくさんある.というより,いきなりこの本に出てるランナーの真似をしようものなら間違いなく怪我すると思う.参考になる部分はあるけど,How to Runという本ではない.そうではなくて,なぜ走るのか,なんのために走るのか,を感じられる本.

ランニングに限らず,「~のために仕方なく」運動しているという感じがしたら読んでみるといいと思う.

2010/07/16

何度目かのブログ開始

Evernoteを使い出してからメモは全部Evernoteに書いてたけどブログを再開してみる.